とある場所でのとある出来事

とある場所でのとある出来事

少女、「佐々羅儀 未来」はとある場所であることを行っていた

過去というのは彼女が一番嫌いな言葉で
なにより「過去」という言葉のせいで彼女は色々なものを失ってしまった

「…佐々羅儀 未来、ねぇ」

未来は人に自分の話をするのが大嫌いだった
あの頃の記憶が蘇るからだ


あの頃…
「遼!遼ッ!」
「ン…み、未来?」
「そうだよ、私だよ…遼、ごめんなさい、私がこんなことしたから…」

ドサッという音がして彼は…



彼女は前から明るい子でみんなから好かれていた
彼女の長く、サラサラとした髪の毛はいつもみんなが羨ましがっていた

遼というのは未来の彼氏であり大切なパートナーであった
パートナーというのは彼女、未来が通っている学校「聖グローリア学園」の出撃部隊の同じ「テイマー(動物等を飼いならす人)」であるからである

そんな二人に本部から連絡があった

「村の最北部にドラゴンが現れたらしい、出撃頼む」
「「了解いたしました」」

遼は依頼を完了させるべく、どんどん周りのドラゴンを倒していた

その割に未来はノロノロと動いていた
いつも依頼はすぐにこなせる未来だったが
このときばかりはそうはいかなかった

未来は「反乱軍」から以前、こんなことを言われていた

「遼とのタッグをやめろ。やめないとあいつが来るぞ」

あいつとは未来が一番恐れていたものだった

「三日月 零」

零は一度聖グローリア学園を襲ってきた人で
未来を反乱軍に入れようとしてきた人だ

零は魔力が未来より何倍も上で
一発の攻撃で村一つを消せるほどの威力を持っていた

なぜ襲ってきたときに未来は反乱軍に入らなくて済んだのかというと…

未来のお父さんは零と同じ魔力を持っていて
最高ランクだった

未来のお父さんは未来を守るために
自分の身を犠牲にした

だからもう聖グローリア学園には最高ランクの人は居ない

なぜ未来を狙ったのか分からないままであった

未来のお父さんが死んでしまったのになぜ零は復活できたのかというのは
零は学園を襲ったときに分身をして本体は逃げてしまったのだ
だから未来のお父さんが倒したのは零の影であった

戦闘中
未来はうっかり自分の武器を落としてしまった

「あっ」

未来の周りには敵が

「未来ーッ!」
遼が叫ぶ。
するとその直後

ザシュッ

という嫌な音が未来の耳に入ってきた

「り…遼?」



「未来…」
その後から聞こえる今一番聞きたくない声

「…零」
「そうだよ。反乱軍の言うことを聞かないからこういう目に遭うんだ」

それっきり未来は何も話さなくなった

「俺が未来を反乱軍に入れようとしてるのは あの学園に勝とうなんて思ってないからね。未来は分からなかったかもしれないけど 遼は俺の……………影だから」
「!?」
「未来と一緒に居て 未来を学園から離す機会をうかがってたんだ 未来は反乱軍に来て俺だけを見てればいいと思って」
「じゃあそれだけのために遼を、私のお父さんを、学園を潰したっていうの!?」
「うん 邪魔だった。 遼は俺。だから未来が付き合ってたのは遼じゃなくて俺だったってこと」
「でも…遼はもっと優しくて、しっかりものだった」
「つまり俺の中にもそういうところがあったってこと」


「さあ、行こう   未来」